生と死を生きる猫
一週間前、子猫を飼うことになりました。可愛くてオレンジ色の毛でとても小さな子猫です。名前は「スニーカー」と言います。スニーカーは、生まれてまだ3ヶ月しかたっていないので、とても可愛らしいです。遊び盛りだから、いつもうるさいけど、可愛いから、許せます。
昨夜、僕はスニーカーを腕に抱え、寝息を聞いていました。眺めているうちに、このような小さな子猫は脆い生き物だとつくづく思いました。下手するとすぐに死んでしまうのではないかと思いました。こうやって、見ていた数分後、友達が僕の寝室に入ってきた時に、彼の後ろにも、スニーカーがいました。ありえないと思いながら、どう見てもスニーカーと全く同じに見えました。
「何を抱えているの」と友だちに聞かれました。
「スニーカーを抱えているよ。後ろの猫はなんという名前?」
「スニーカーだよ。お前、頭がおかしくなったのじゃないの。」
「いや。だってこれはスニーカーだぞ。」と僕は返事しました。
「何も抱えていないぞ。」
その時、そう聞いて気付きました。僕が抱えていたのは、現世にいる子猫ではなく、もう亡くなった子猫の幽霊でした。僕は、声を失って何も言うことができませんでした。そのまま子猫の幽霊を抱え、立ちすくんでいました。
空想世界を見事に搔き描いた作品だと思います。ここまで細かく描写できるのはブライスさんのもって生まれた才能以外何ものでもありません。次回の作品をぜひ拝読したいものです。頑張ってくださいね。